満天の星と、おいしい空気、整備された森林の緑。雄大な八ヶ岳を背景にした風景の素晴らしさ。それ以外は何もない。しかし、それだけでじゅうぶんだ、といいつつ、周辺散策や観光案内についてご紹介します。
古くから有数のペンションビレッジとして名を馳せる一方、まだまだ、「え?原村?ムラ?」といったローカルなイメージもある簡素 (素朴) な地域です。しかし、この場所が気に入って、ついには別荘地に移り住む方たちも多く、観光地というよりは避暑地、レジャー地域というよりは保養地として栄えていた穴場、とよく表現されているのはそのためです。
その魅力の一つは、都会から比較的アクセスが便利なことと、多彩な周辺観光地への足がかりにも容易に位置づけられていることです。
私たちがまだ東京で暮らしていた30数年前、家族旅行で訪れた大変な混雑と渋滞に見舞われた信州も、いまこそ分散化、個別化、多様化、それぞれの楽しみ方を偏狭にしない、伝統の観光地にあらためて (ゆるやかに) スポットをあて続けたいところです。
「信州は山がええ」。名山と称される秀麗な山々がたくさんあることも気づかされます。山がぜんぜん見えなかったお客さんに「山は逃げないから、また来ます。気のむくままに。」という余韻を残した旅の楽しみ方もまた、嬉しいものです。